【絶対分かる】インターネット接続に必要なISP(プロバイダ)とは?IXとは?

インターネットを使用している人は、なにかの折に「ISP」や「プロバイダ」という文字を目にした人もいるかもしれません。ぼんやりと意味をイメージできている人もいるかもしれませんね。今回、そんなISPの役割と意味、どんなことをしているのかなどを解説します。普段あまり耳にしない「IX」にも触れ、インターネットの裏側をちょっと覗いてみましょう。

よくインターネット回線の売り込みに出てくる「プロバイダ」って?


博士、すごく初歩的な質問かもしれないんですけど、
「プロバイダ」ってあるじゃないですか。僕、実はそのあたり良く分かってなくて。


おぉ、本当に初歩的な質問じゃの。驚くほどじゃ。


そ、そんなにはっきり言わなくても…!
スマホだとDocomoと契約してますよね?でも家だとNTTとOCN?と、2つ契約してたり、
友達は家もスマホもauだと言ってたし、なんでそんなにパターンがあるの?と。


なるほど。確かにそこは非常にややこしい部分じゃ。きちんと説明する必要があるの。


ぜひお願いします!


まずプロバイダの意味じゃが、略さずに言うと「インターネットサービスプロバイダ(以下ISP)」じゃ。
インターネットへの接続サービスを提供している会社と言うわけじゃな。
基本的には、インターネットを使いたいと思ったら、必ずISPとの契約が必要になる。
まずはここまで覚えておくのじゃ。


はい。わかりました。インターネットを使う上で、ISPと契約するのですね。

インターネット接続には「ISP」と「回線事業者」が必要


まきおくんが気にしとった「スマホはDocomo契約だったり、家はNTTとOCNだったり」について解説しよう。
まず家のパターンからじゃ。
この場合、ISPはOCNじゃ。ではNTTは何かというと、回線事業者なのじゃ。


ISPと回線事業者?位置づけが違うのですね。


そう。あとで説明するが、家であれ、スマホであれ、インターネット利用には必ず回線事業者とISPが必要。まずはこれを覚えておくことじゃ。


ふむふむ、メモメモ…


それぞれの役割は、言葉にすると下記のとおりじゃ。


ほぉ、ほぉ~。わかるような…わからないような。


回線事業者は、ISPまでの「ケーブル」と思えばわかりやすいかな。


なるほど!とってもわかりやすい!それもっと早く言ってくださいよ!


うむ…


あれ、じゃあそしたらスマホの場合はどうなるんですか?
Docomoとしか契約してないですけど…。
…あ!そうか!電波で通信してるからケーブルがない!だからISPしか出てこないんですね!?


まったく違うわい


ガーン


スマホの場合は、目に見えるケーブルが無いからとは言え、無線電波でISPに接続しておるから、回線事業者は存在する。


え…じゃ、じゃあ…なぜ(弱気)


簡単な話じゃ。ISPと回線事業者がともにDocomoなのじゃ。
会社が同じだが、一社でそれぞれの役割を持ってるというだけの話じゃ。


お、おぉぉぉ、なるほど、そっか、単純に考えれば良かった…
あ、ってことは、さっきのスマホと家がすべてauというのも…


そう、auが

  • 家のISP
  • 家からISPまでの回線事業者
  • スマホのISP
  • スマホからISPまでの回線事業者
をすべて提供しているわけじゃな。


なるほど~、すごくすっきり理解できました!
でも博士、インターネットってオープンなネットワークじゃないですか。
なぜISPとの契約が必須なんでしょうか?勝手に繋いだらダメなんですか?


ふむ、なかなか良い質問じゃな。
他のものに置き換えてみよう。
水道や電気などの、いわゆる生活インフラや公共サービスを使うためには契約が必要じゃろう?


はい。


言ってしまえばそれと同じじゃ。
例えば川の水を安心して飲めるレベルに浄化したり、電気製品が安定して使えるように発電しようとしたら、相当な設備が必要じゃろ?


そうですね。ものすごい場所もとりそうだし、維持の手間もかかりそう。大変そうだ。


だから水道局や電力会社と契約するわけじゃ。
インターネットを使用するためにISPと契約するのは、水道や電気を使用するために契約するのと同じじゃ。


なるほど…
ってことはISPも、水道局や電力会社が水の浄化や発電をしてるのと同じように、インターネット利用にあたって何かをやってくれてるってことなんですか?


おぉ!またしても良い質問!そう、その通りじゃ。それについて今から詳しく説明しよう。

ISPはどんなお仕事をしているのか?


ISPの仕事をざっくり分けると、以下の3つじゃ

  1. 契約利用者をインターネットに接続するサービスを提供
  2. IXに接続してインターネットへの物理的な接続を行う
  3. ルーティング情報を交換し、利用者とインターネットが通信できるようにしている


え、え、なに…IX?ルーティング情報?


まさに利用者からは見えない仕事じゃの。


なにやら、なにやら難しいことをしてるんですね…


うむ、まず①はわかりやすいじゃろ?


はい。先ほど説明してくれた内容ですよね。


そうじゃ。では残り②、③について説明しようかの。
インターネットは、前回でも説明したように多くの会社がクモ状に接続し合って構成されておる。
だからISPはISPで、インターネットに接続しなければならないのじゃ。


おぉ、なるほど。ISP自体がインターネットの一部分に加わらなきゃいけないですもんね。


その通り。そのために、ISPも回線を用意してインターネットまで繋ぐわけじゃな。
そしてインターネットには、多くの会社が共同で設立した大規模なデータセンターがあり、そこにISPとの接続点を用意してある。
その接続点の名が「IX(インターネットエクスチェンジ)」じゃ。


IX…ISPとの接続点。。。なんか、ISP用のISPみたいな感じですね。


ふむ、なかなかうまいこと言ったのう。そう、まさにISPから見たISP、それこそがIXじゃ。


えへへ!


ちなみに、家からISPへの回線と、ISPからIXへの回線は規模が全く違うからの。
ISPに接続する多くの利用者が共用で使うのじゃから、当然じゃな。
高速回線を何本も束ねてIXに接続しておる。


なるほど、やっぱり水道局や電力会社と同じような設備がいるんですね…


ところで、ISPがIXに接続することを、なんと呼ぶか覚えているかな?


え!?ええ!?そんなこと教えてもらいましたっけ!?


教えたぞ。忘れたのか?


え…えっと、ISPがIXに…


ヒントはISPやIXの正式名称に隠されておる。


ええええ?インターネットサービスプロバイダが、インターネットエクスチェンジに繋ぐ…
インター、ネット…あああ!インターネットワーキング!インターネットワーキングだ!
▶︎参考記事:【図解】インターネットワーキングとは?ネットワーク発展の鍵となる概念!


その通りじゃ。よくぞ思い出した!


やった!
WANで繋いで、相互通信できるようにするインターネットワーキング!
ふふふ~、僕も身に付いてきましたよ


そう、その『相互通信できるようにする』がポイントじゃ。ISPは、自分とIXをインターネットワーキングすることで、利用者とインターネット間の相互通信をできるようにしておるのじゃ。


?????


イメージが湧かんか。図で見るとこんな感じじゃ。

引用:フレッツ光 乗り換えのポイント(プロバイダって何?)


おお、なるほど。僕らがインターネット上にあるいろいろなサイトに行けるのは、ISPが相互通信できるようにしてくれてるからなんですね。


その通りじゃ。
さて、相互通信するにあたり、一番重要なことは、『お互いがどこにいるかを知る』と言うことじゃ。


お互いが…どこにいるかを…知る…?


いつも当たり前のようにできているので意識しとらんじゃろうが、例えばGoogleのサイトを見に行きたいとする。おそらくGoogleのサーバは世界の遠いところにあるんじゃろうが、URL欄にGoogleと書けばGoogleのサイトを見れるじゃろう?
これはつまり、『インターネットに繋がった機器は、Googleへの行き方が分かっている』と言うことじゃ。


インターネットの構造を考えたら、確かに凄いことですね。


同時に、Googleも各機器への行き方がわかっておる。そうしないと、検索結果を相手に返せないからの。


あ、そっか。戻り道がわからないみたいな感じになっちゃうわけですね。
「相互通信」って、そういうことなのかぁ


そう、そしてその「相互通信」を実現するために必要なのが、「ルーティング情報」じゃ。
呼んで字のごとく、経路情報。これをお互いが知っていることで、相互通信ができるわけじゃな。


ルーティング情報!最初に話しの出た、ISPの仕事の3つ目!


そう、ISPは、自分と契約している利用者がインターネットの世界と相互通信できるよう、インターネット側のルーティング情報を契約者に、契約者のルーティング情報をインターネットにそれぞれ知らせてる(交換している)わけじゃな。


なるほど~、物理的につないだ上で、そこにちゃんと通信が通るようにしているんですね。


ちなみに、勘の良いまきおくんならわかっていると思うが、ルーティング情報も通信プロトコルの一部じゃ。
▶︎参考記事:【具体例あり】通信プロトコルって?実はネットワーク発展の立役者!


お、おぉぉぉ!通信に必要な取り決め!通信プロトコル!も、、もも、もちろん気づいてましたよ~。あはは


ふむ…まぁ、よろしい

この世界のインターネットはこんな構成になっている!


ISPの仕事、なんとなくわかったかの?


はい!僕らの意識しないところで、いろんなことをしてくれてるんだなぁと。


そんな話を踏まえ、世界のインターネットの構造を書くと、こんな感じになる。


引用:BIGLOBE Inc. 2014


こうやって見ると、複雑だけど拡張性があるなぁ、って思いますね。


それこそがインターネットの特徴じゃからの。
ISPは世界規模のものから国内限定のもの、地域限定のものなど様々じゃが、利用者はどこと契約してもインターネットすべてにアクセスできるのじゃ。
それは、ISPがISPとしての役割をきちんと果たしているからじゃな。


利用料金を払っている意味がわかりました(笑)


それも大いに意味があることじゃ。
納得できないお金など誰も払いたくないからのう。


とてもすっきりしました。ありがとうございました!


ふむ、少年よ大志を抱け!