【具体例で解説】パケット交換方式とは?回線交換方式との違いを合わせて理解しよう

以前から携帯電話の使用料などにおいて目にするようになった「パケット」。通信の単位を示しているようですが…なんだか意味が分かるような分からないような感覚だと思います。今回は、このパケットに関わるネットワークの概念「通信の交換方式」について説明します。パケットが何物なのかも、イメージできるようになると思いますよ。




通信には「回線交換方式」と「パケット交換方式」がある


博士~、スマホとかのデータ通信の容量で、「通信量○○GBまで」とかあるじゃないですか。それはなんとなく分かるんですけど、ちょっと前まではよく「○○パケット」みたいに言われてたと思うんですよね。
僕はパケットって、もうなくなったと思ってたんですけど、こないだスマホの説明書とかにもパケットって言葉が出てきて驚きました。


ふむ、パケットって何?と聞きたいわけじゃな


え…お、おぉぉ、よくわかりましたね。


まきおくんのことじゃ、言おうとしてることくらいわかるわい


そう、で読んでみても「パケット=通信量の単位」かと思いきや、そうでもないようで。え?え?って混乱してました。


まぁ確かに、説明書などにさらっと書かれているわりに、あまり説明のない部分じゃからのう。


それで…ですね…!


ふむ、パケットとは何かという話じゃな



パケットというのは通信の単位を示す言葉じゃ。


え!?えええ!?さっき僕は通信量の単位じゃないって言ったばかりなのに。やっぱり通信量の単位だったんですか!?


“通信量”の単位ではないぞ。“通信をする時の単位”という意味じゃ。ちょっと分かりにくいからもう少し広い部分から説明しよう。
まず通信には大きく2種類の方式がある。

  • 回線交換方式
  • パケット交換方式

じゃ。パケットとは、このパケット交換方式における、通信の単位のことなのじゃ。


おぉ…回線交換、パケット交換…確かだいぶ前に情報処理の勉強をしたときに出てきたような…
なんとなく分かったような気になってたけど、あんまり分かってなかったんだよなぁ。
じゃあ博士、この2つの回線方式の違いから、教えていただけますか?

回線交換方式とパケット交換方式の違いとは

通信には2つの方式があると言ったが、それぞれの特徴から説明しよう。
図にするとこんなイメージじゃ。

回線交換方式は「1対1で占有」


回線交換方式は、通信が始まってから終わるまで、繋がりっぱなしの状態となる。
電話で使われている通信方式は、この回線交換方式じゃ。
電話をしている途中は、いわゆる「話し中」状態となって、他の通話を受け付けなくなる。
つまり、通信を「1対1で占有」している状態じゃな


ふむふむなるほど。とてもよくわかります。

パケット交換方式は「多対多で共用」


対して、パケット交換方式は通信をパケットという単位で細かく区切り、1つ1つ送っている。
インターネット上の通信はこちらが使用されている


え!?インターネットの通信って、細切れで送ってるんですか?
いちいち切れてるように思えないんですけど。


その感想はもっともじゃ。普通に使っていて、切れてるように感じることはあまりないじゃろうな。
例えば動画の再生やIP電話など、繋がりっぱなしのように感じることじゃろう。
ただあれは実際は絶えずパケットを送り続けているから繋がっているように感じるだけであって、実際に、仕組みとしては細かく切れているのじゃ。


そ、そうだったんですか!?でもいったい、なぜ?わざわざ切らなくてもいいのに。


例えばインターネット上でニュース記事などを読んでいる時、ページを読み込んでしまえば、ページ移動するまでは通信していない状態になる。
その無通信時間に、他の誰も通信できなくなってしまうのは非効率じゃからの。
細切れで送ることで、通信の隙間を有効活用できるようにする。いわば通信を「多対多で共用」するために、パケット交換方式が用いられているのじゃ。


なるほど、実際は通信してない時間以外は通信を解放してるイメージですね。


そのとおりじゃ。

そもそも「パケット」とは?大きな荷物を分けた小包のイメージ


ところで博士、なんとなくわかった気になっていたパケット、これだけ説明を聞いてもやっぱりよくわかんなくて…
一体パケットって何物なんですか?


ふむ、それも無理はない。パケットそのものの説明はしておらんかったからの。
パケットとは、英語のpacketが語源のことで、日本語訳すると「小包」と言ったところじゃの。


小包…大きなデータも、小包に分けて送ってるイメージなんですね。

 


そうじゃ。ところでまきおくん。小包を誰かに送るときに、箱詰めした荷物の他に、何か必要なものはあるかの?


え…っと、、配達料が必要ですね。


ふむ、ほかには?


他には…えっとぉ~、あ…送り状が必要です!


そう!送り状。小包に送り状が必要なのと同じように、パケットにも送り状が必要なのじゃ。
理由はわかるな?


このパケットが、「誰から誰へ送るものなのか」を分かるようにするためですね。


その通り!荷物を送る場合も、通信の場合もそこは一緒じゃ。
遠く離れたところにある機械と通信するためには、通信先や通信元の情報(IPヘッダ)が必要。
その「IPヘッダ」を実際の「IPデータ」にくっつけて送る。このセットのことを「パケット」と言うのじゃ。

 


なるほど!今までわからなかったものが、とってもよく分かるようになりました。
パケットがとっても身近になった気分です。

回線交換方式とパケット交換方式の特徴と用途の違い


パケットのことがよくわかって、スッキリしました~

ところでまきおくん。Webページを1画面見るのにどれくらいのパケットがやり取りされるか、知っておるか?


え、、、すっごい多いのかな。100とか、200とか?


だいたいWebページの場合、1画面を見るのに1MBくらいのデータ通信が発生するのじゃがそれを見るために必要なパケット数は、約8,000じゃ。


は、はっせん!!??そんなに多いんですか!?


そうじゃ。


な、なんか、、、1画面だけでそんなに必要って、そんなにたくさんの送り状を書いてるってことですよね。なんか、無駄な気がしません??


ふむ、その気持ちもわかる。ここで改めて、回線交換方式とパケット交換方式の特徴を説明しよう。
回線交換方式は従来からある通信方式。じゃが先ほど説明したとおり、回線を占有してしまう特徴がある。
そうなると、一度に多くの通信を受け付けることができんのじゃ。
それに、もし通信が切れた場合は、明示的に接続し直す作業が必要になる。


そうですね。電話が切れたときに、ツー、ツー、ってなっちゃう状態ですよね。


そうじゃ。だからこそのパケット交換方式。
こちらは通信を小分けにすることで、必要な時以外は回線を開放するのが特徴
しかしその特徴ゆえに、

  • 1つ1つのパケットに、付加情報(通信先や通信元の情報)を付ける必要がある
  • もし回線が切れたり、パケットの喪失があったときは、自動再送する

と言った特徴も備えているため、トータルで通信量が増えてしまうのじゃ。


なるほど、どちらにも一長一短あるんですね。
総合的に見ると、どっちが良いんでしょうかねぇ。


それはパケット交換方式じゃ。


え、そうなんですか!?僕としては、どちらも捨てがたい。。。って思っちゃいました。


その答えは「柔軟性」じゃ。


柔軟性?


うむ、パケット交換方式のほうが、変化に対応しやすいというわけじゃな。


変化…と言うと?


通信が殺到したときのことを想像してみるのじゃ。
回線交換方式(電話)の場合、何度繋ごうとしても話し中のままじゃ。
そして何度も何度も電話をかけ直さなければならない。
しかしパケット通信の場合は、待っていれば、遅いものの繋がる。という状況になる。
これは注目ニュースが出たときのポータルサイトや、注目商品予約開始直後のショッピングサイトなどで経験があるじゃろう。


そうですね。でもどっちも困るという状況は同じな気が。。


困るか困らないかで言ってしまえば、その通りじゃ。
じゃが、「一切繋がらない」と「遅いけど繋がる」では、困る度合いが違うじゃろう?


確かに、繋がらないよりは繋がるほうが良いですもんね。


回線交換方式は、スライダーのようなものじゃ。「前の人がゴールに着かないと、次の人がスタートできない。乗れれば快適」
パケット交換方式は、エスカレーターじゃな。「渋滞はするが、みんなで一緒に。ゆっくり。」
結果的に全員が早く移動し終えるのは、エスカレーターのほうじゃろう。


なるほど~、効率を考えたら、パケット交換方式にするのはやむを得ないということですね。


そうじゃ。もし回線交換方式にしていた場合は、効率をあげようとしたら物理的に回線を2つ3つと増やして準備しておく必要がある。
ただそれも、混んでないときは無駄になってしまうからの。


そうですね、インターネットは多くの人が使うし、急に混んだり空いたりと変化が激しいから、パケット交換方式のほうが向いてるんですねぇ。

パケット交換方式と回線交換方式の違いまとめ


パケットって何?から始まった回線交換方式とパケット交換方式、違いはわかったかの?


はい!どういう性質なのかはよくわかりました!

ですね。


うむ、よろしい!
通信方式は、ネットワークの中身を紐解くときの重要部分じゃからの。
今回は概要のみの説明じゃったから、必要に応じて専門書などをよく読むようにな。少年よ大志を抱け!