
そんな疑問にお答えします。
・SEOとは数あるユーザー集客施策の1つ
・SEOは安定的な流入を得ることができる資産となる
・SEO対策(内部対策と外部対策)の基礎知識
・SEO対策は具体的に何をしたら良いか
・SEOを勉強するためにおすすめのブログや書籍
エンジニアとして仕事をする際に「SEO要件としてこれも!」と依頼されることは多いのでは無いでしょうか。「なんとなくSEOが大事そうなのは分かるけど、なぜやるのかはいまいち・・・」というエンジニアに知ってほしいSEOのお話です。





▼目次
SEOとは?数あるユーザー集客施策の1つ
SEOはSearch Engine Optimizationの略語で、日本語では「検索エンジン最適化」です。
ここで指す「検索エンジン」は現代ではGoogleであり、Googleアルゴリズムへの対策がメインとなっていると言っても過言ではありません。(Yahoo!もGoogleのアルゴリズムを取り入れています)
Webサイトを成長させるためには、
流入×コンバージョン率(CVR)×リピート率
の各変数を最大化させる必要があり、SEOは「流入」の変数を上げる、施策の1つです。(他の王道な流入施策は、リスティング広告やアフィリエイト等です)
また、「流入」は、
表示回数×クリック率(CTR)
に分解をすることができ、検索順位が上昇することで、表示回数もクリック率も上がる傾向にあります。
そのため、「SEO=検索順位を上げること」であると捉えられる場合が多々あります。






引用:Internet Marketing Ninjas Blog:Announcing: 2017 Google Search Click Through Rate Study


SEOのメリット!安定的な流入を得ることができる資産となる
SEOの最大のメリットは何と言っても、安定的な流入を得られることです。
例えば、何か良い記事をリリースをして一時的に流入を得ることができたとしても、多くのサイトでは、それ以降そのコンテンツが発見される手段はほとんどありません。
しかし、SEO対策が施されたコンテンツであれば、毎月安定して流入を得ることができます。その理由を理解するためには「月間検索ボリューム」「トレンド」という考え方を理解する必要があります。
まず、月間検索ボリュームとは
任意の検索キーワードが、月にどれくらい検索されるのかを数値化したものであり、言わばユーザーのニーズを定量化したもの
次に、トレンドとは
任意の検索キーワードが、検索が増えているのか、減っているのか、横ばいであるのかの動向を可視化したもの
したがって、「ユーザーのニーズの大きさ」と「その動向」を理解し、SEO対策を行うことで安定的な流入を獲得することができるのです。








SEO対策は大きく2つ!内部対策と外部対策の基礎知識
SEO対策は大きく「内部施策」と「外部施策」の2つの分野に分けることができます。それぞれについて分けて説明をしていきます。しかし、「検索順位決定の仕組み」を把握していないと理解が難しいため、簡単に説明を行います。
検索順位が決定する仕組み!大きく3つのプロセス
検索順位が決定するまでのプロセスは簡単に言って下記の3つです。
1.クロール:Google Botがリンクを伝ってページを巡回する
2.インデックス:クロールによって得たページの情報をインデクサ(GoogleのDBのようなもの)に登録する
3.クエリープロエス:検索キーワードに最適なページを、独自のアルゴリズムによってランク付けし、検索結果として表示する

ページを見つけて→DB的なものに登録して→ランク付けして→検索キーワードに応じて最適な結果を出す
という感じですかね?

SEO内部施策の基礎知識!2つの「最適化」を理解する
SEOにおける内部対策とはその名の通り、サイト内部の対策を指します。内部施策もさらに「クロール最適化」と「インデックス最適化」に分解をすることができます。
SEO内部施策のクロール最適化
クロール最適化の目的は2つです。
A:Google Botにサイトへ巡回しに来てもらうこと
B:巡回に来たGoogle Botに効率良くサイト内を巡回してもらうこと
上記の通り、クロールは「Google Botがリンクを伝ってページを巡回する」であり、「リンクを伝って」ということがポイントです。
サイトを立ち上げた段階では「伝うリンクも無い」状態であるために、Google Botに自社サイトへ来てもらうために能動的なアクション「サイトマップの送信」を行うのです。
また、巡回に来てくれたGoogle Botは、インデックスのためにサイト内のリンクを伝って巡回します。その際に、なるべく効率的にサイト内を巡回してもらうための工夫が必要であり、それがグローバルナビの設置であったり、パンくずの設置であったりするのです。



SEO内部施策のインデックス最適化
インデックス最適化の目的は
C:巡回に来たGoogle Botに対してそのページの意味を正しく伝達すること
上記の通り、インデックスは「クロールによって得たページの情報をインデクサ(GoogleのDBのようなもの)に登録する」ことであり、最終的な検索順位は「インデクサに登録されているページ情報から決まる」ということです。
つまり、「インデクサに登録されているページ情報」=「Google Bot(ロボット)に認識されたページ情報」であるため、Google Botにページ情報を正しく伝達する必要があるのです。
結局のところ、Google Botもあくまでロボットであるため、人間と同じようにはページの理解ができません。そこで、必要となってくるのが「正しいマークアップ」です。
具体的な例としては下記の通りです。
・見出しには、<hx>タグを用いる
・センテンスは<p>タグを用いる
・静的なリンクは<a>タグを用いる
・箇条書きは<li>タグを用いる
正しいマークアップをすることで、Google Botからしても「これは見出しで、これがリンクなのか!」と理解をすることができるわけです。




SEO外部施策の基礎知識!被リンクの重要性やメリット、具体的な施策
SEOにおける外部施策を理解するためには、「被リンク」について理解をする必要があります。まずは、「被リンクとは何か」を理解し、その上で具体的な外部施策について理解をしていきましょう。
SEO外部施策における被リンク
被リンクとは、別名「外部リンク」とも呼ばれており、
自社以外のサイトが自社サイトのリンクを掲載してくれること。「自社サイトが、他社サイトから、リンクを被る」ので、被リンク
では、なぜこの被リンクが外部施策において重要であると言われているのでしょうか。それは、被リンクが「Googleにおける検索順位を決定するシグナルの中でも重要な要素である」と考えられているためです。
Google自体は1990年代に登場した、どちらかと言うと後発の検索エンジンでした。しかし、2017年現在、Googleが圧倒的な1人勝にまで至った最大の理由が「被リンク」の存在です。
Googleは、学術界の「引用される数が多ければ多いほど良い論文である」という考えをそのままインターネット界に適用しました。つまり、「被リンクが多ければ多いほど良いサイトである」と。






SEO外部施策におけるメリットとは
被リンクが重要である理由は
・Googleにおける検索順位を決定するシグナルの中でも重要な要素である
ことは先ほど説明をした通りで、もう1つ重要な理由があります。
それは、
・被リンクを通して、自社サイトへのGoogle Botの巡回回数が多くなる
「内部施策」の見出しでも説明をした通り、クロールは「Google Botがリンクを伝ってページを巡回する」ことであり、「リンクを伝って」ということがポイントです。
リンクは必ずしも自社サイト内の内部リンクだけである必要は無く、外部サイトに貼ってもらったリンクである外部リンク(被リンク)でも問題ないのです。
したがって、外部サイトに被リンクを貼ってもらえればもらえるほど、自社サイトへのGoogle Botのための窓口が増え、巡回回数が増えるのです。
まとめると、被リンク獲得にによって生じるメリットとしては、
・インデックス数(Googleに認識されているページ数)が上昇する
・ページがインデックスされることで、検索順位が付く
百聞は一見に如かずということで、本サイトwakatechの事例をご覧ください。(弱小サイトのため、母数が小さい点はご容赦ください)
まず、被リンクが集まった日が7月30日〜8月1日になります。
※図はGoogleアナリティクスのPV表示で、ソーシャルチャネルからの流入がほとんどでした。
すると、「1日あたりのクロールされたページ数」が増加します。
クロール回数が増えるので、「インデックスに登録されたページの総数」も増えます。
最終的に、ランクイン率も上昇し、検索順位が上昇したことが分かります。
※ランクイン率:対策KWDのうち何割が検索順位100位以内であるか。

ということは、被リンクは
- 直接的な効果:被リンク自体に効果がある
- 間接的な効果:被リンクを得ることで、クローラビリティが上がり、インデックス数が増え、検索順位が付く
の両方がある、ということですかね?



SEO外部施策の具体的な施策とは
以上の説明から、SEOにおける外部施策とは「被リンクを集めること」であり、被リンクを集めることでメリットがある、ということを理解してもらえたでしょうか。
それでは、具体的にどのような施策があるのかというと、筆者としては「特に無し」である考えています。
本質的に被リンクとは「好意や賛意の投票」であり、それを恣意的に収集をし、実態が伴っていない中で検索順位上位に自社サイトを位置づけるのは詐欺行為、とまでは言いませんが、ユーザーにとって本当に幸せなのでしょうか。
もちろん、綺麗事であり、実態として多くの企業がペイドリンクの購入・サテライトサイトからのリンク供給を行なっている中で、自社が外部施策を行わない場合、短期的に競合に負けてしまう可能性はあります。
しかし、それでも本質に向き合うべきであると考えており、その本質というのは、自社プロダクトやサービスの改善を積み重ねることです。その積み重ねがユーザーに伝わり、自然と「あのサービスは良いよ!」とインターネット上で噂をされるようになり、自然な被リンク(ナチュラルリンク)が集まるのでは無いでしょうか。






SEOを勉強するためにおすすめのブログや書籍
SEOの勉強や情報収集に役立つおすすめのブログや書籍を紹介していきますので、気になるものがあれば、ぜひRSSや購入をしてみてくださいね。
SEOを勉強するためにおすすめのブログ
Googleウェブマスター向け公式ブログ
- URL:https://webmaster-ja.googleblog.com/
- 更新頻度:普通
- ポイント:Googleの公式ブログであり、一次情報であるため、SEOの情報収集はまずここからしてみましょう。
web>SEO
- URL:http://webweb.jp/blog/
- 更新頻度:低め
- ポイント:SEOは知らずとも知っている人は多いであろうSEO専門家・辻正浩氏のブログです。更新頻度は低めですが、豊富なデータによるブログは読み応え抜群です。
海外SEO情報ブログ
- URL:https://www.suzukikenichi.com/blog/
- 更新頻度:高め
- ポイント:ファベルカンパニー・鈴木謙一氏のブログです。平日は毎日更新であり、新鮮は情報を得たい方にとっては必見のブログでしょう。
SEM R
- URL:http://www.sem-r.com/
- 更新頻度:普通
- ポイント:日本のSEOの始祖とも言えるアイレップ・渡辺隆広氏のブログです。更新頻度は高く無いのですが「渡辺氏の私見を知ることができる」といった意味で非常に有力なブログです。
SEO 検索エンジン最適化
- URL:https://www.searchengineoptimization.jp/
- 更新頻度:低め
- ポイント:住太陽氏のブログです。今ではほとんど更新がされていないようですが、検索エンジンに関する詳しい説明等が記載されており、非常に読み応えがある記事がたくさんあります。
SEOを勉強するためにおすすめの書籍
検索にガンガンヒットさせるSEOの教科書
- ポイント:SEO担当者の多くが読んでいると言っても過言では無い、まさに教科書として最適な一冊です。著者はおすすめのブログでも紹介したアイレップ・渡辺隆広氏であり、初版は2008年と変化の早いSEO業界に置いて「少し古いかな」と感じるかもしれませんが、本質で示されたその内容は今でも色褪せず十分に通用する考え方です。
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いちばんやさしい新しいSEOの教本
- ポイント:SEO業界で名高いアユダンテ株式会社のSEOコンサルタントによる書籍です。「いちばんやさしい」というタイトルに違わず、丁寧に内容が記載されており、サイト構造例も豊富に掲載されているため、非常に勉強になる一冊です。
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SEOを強化する技術 エンジニアが内側から支えるサイト設計・構築術
- ポイント:こちらもアユダンテ株式会社で、藤大典氏・安川洋氏が執筆した書籍です。「エンジニアが内側から支えるサイト設計・構築術」というタイトルの通りエンジニア視点で見た際のSEOが描かれています。
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これからも、わからないことは俺に聞くんやで!

概要だけ理解したい!という方向けの画像まとめ
最後までご覧いただき、ありがとうございました!と、言いたいところですが、非常に長くなってしまったため、「さくっと概要だけ知りたい!」という方に向けて、本文中で使用した画像を基に、概要だけでまとめました。
SEOは「検索エンジン最適化」の意味で、数ある流入施策の1つ
検索上位になることで、検索エンジン上でのクリック率(CTR)が高まり、よりたくさんの流入が望める
引用:Internet Marketing Ninjas Blog:Announcing: 2017 Google Search Click Through Rate Study
SEOには大きく内部施策と外部施策の2つがある
内部施策には2つあり、1つがクロール最適化
内部施策の残り1つがインデックス最適化
外部施策では被リンクの存在が重要
だから「外部施策の肝は被リンク収集である」と思いきや、プロダクト・サービスの改善が長期的にはベスト
以上となります。
「もっと深掘りして知りたい!」という部分や、「ここって違うんじゃ無いの?」というご指摘ありましたら、ぜひお問い合わせよりご連絡ください。